プロペシアの効果まとめ

どうも、若ハゲ番長です。

今回はプロペシアの効果についてです。

AGA治療薬といえば、プロペシアというくらいに有名な薬ですが、その効果について詳細を知っている人は意外に少ないんじゃないでしょうか?

特に臨床試験のデータについて詳しく見たことのある人はほとんどいないんじゃないかと思います。

データと言われるととっつきにくい印象があるかもしれませんが、できるかぎりわかりやすく解説しましたので、ぜひ、参考にしてみてください。

 

プロペシア効果

臨床試験での結果

まずはプロペシアの臨床試験の結果から見ていきましょう。

 

プロペシアの効果は二重盲検試験(ダブルブラインドテスト)という試験によって確かめられています。

二重盲検試験ではプラセボという有効成分の入っていない薬を飲んだグループを有効成分の入っている薬を飲んだグループとの比較対象にします。

これによってより正確な薬効の評価ができるわけです。

 

まぁ、なんだか面倒くさそうな名前の試験ですが、要はそのへんで売られてる育毛剤と違って厳密に効果が測定されている、って理解してもらえればOKです。

(いわゆる育毛剤ではこういった効果試験が行われているのはごく一部です)

 

 日本での臨床試験

日本での臨床試験1年間プロペシアを飲み続けた場合の結果は以下のとおりです。

改善 不変 進行
プラセボ 6% 72% 22%
フィナステリド0.2mg 54% 41% 5%
フィナステリド1mg 58% 40% 2%

※フィナステリドはプロペシアの有効成分
※写真を撮って人の目で評価

フィナステリド効果データ

 

この結果を見ると、明らかにプロペシアに効果があるのがわかると思います。

プラセボを飲んだグループではほとんど改善している人がいないのに対し、フィナステリドの入っている方を飲んだグループでは6割近くが改善していますからね。

さらに、プラセボのグループでは22%の人が進行していますが、フィナステリド入りのグループではほとんど進行した人はいません。

 

さらに、フィナステリド1mgを飲んだグループを1年経過した後も継続して調べた結果が以下です。

改善率
1年目 58%
2年目 68%
3年目 78%

 

ご覧の通り、2年、3年と長い期間飲み続ける程に改善率は高くなりました。

AGA治療は長い期間続けないと効果がわからないと言われているのはこういう調査結果があるからなんです。

 

プロペシアにどれくらいの効果があるのかまとめておきます。

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薄毛改善の効果は約60%
薄毛の進行を食い止める効果に関してはほぼ100%
長く続けるほど、改善効果が高い

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こうやって科学的なデータとしてプロペシアは効果が確かめれれているわけですね。

 

アメリカでの臨床試験

日本では写真による評価だけでしたが、アメリカでの臨床試験ではヘアカウントとという評価も行われています。

これは、薄くなっている部分に刺青で1インチ四方の四角形を描いておき、その中の毛髪の数を数えるものです。

番長
日本では刺青に抵抗がある人が多いため、この方法での評価は行われなかったみたいです

 

で、ヘアカウントによる評価では、

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1mgのフィナステリドは平均で86本増加
プラセボは平均で21本減少

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という結果でした。

 

この結果からわかるように、にプロペシアを飲んだ人は確かに髪の毛の本数も増えてるんです。

(あと、本数を増やすだけでなく、髪の毛を太くする作用があることもわかっています)

 

効果が出るまでの期間

これはプロペシアに限らず、AGA治療薬全般に言えることですが効果が出るまでには時間がかかります

 

これはヘアサイクル(毛周期)があるためです。

人間の毛は成長期→退行期→休止期のサイクルを繰り返しています。

成長期は2~6年、退行期は約2週間、休止期は約3ヶ月あります。

 

こんな風に長い期間のサイクルを繰り返しているために、薬の効果で見えるようになるまで時間がかかるわけです。

薬を飲み始めてから効果が現れるのには早い人でも3ヶ月、普通は6ヶ月くらいかかります。

短い期間で「プロペシアは効かない!」って判断してやめてしまう人もいるみたいですが、それは非常にもったいないです。

最低でも6ヶ月、できたら1年は続けてみましょう。

 

延長試験でもわかるように、長く飲んでいる人ほど改善する確率は高くなります。

番長
早く効果を実感したい!っていう気持ちは痛いほど分かるんですが、落ち着いてじっくりと治療していくことが大切です。

 

薄毛に効くメカニズム

プロペシアの作用メカニズムの前に簡単にAGA(男性型脱毛症)が起こる原因について説明しておきます。

 

以前はAGAは男性ホルモンのテストステロンが原因となっていると考えられていました。

しかし、近年の研究でテストステロンが5α-リダクターゼ(5α-還元酵素)によって変化したジヒドロテストステロン(DHT)がAGAを引き起こしている真犯人だとわかってきました。

このDHTは毛根に到達すると、細胞の分裂を止めたり、あるいは細胞を殺したりします。

つまり、髪の毛の成長を止めてしまうわけです。

 

 

番長

DHTは体の他のところでも前立腺を肥大させたり、いろんな悪さをするので『悪玉』男性ホルモンと呼ばれています

いやなヤツです。

 

 

5α-リダクターゼもテストステロンを悪玉のDHTに変えてしまう困ったヤツですが、これにはⅠ型Ⅱ型があります。

まぁ、なんというかバージョン違いみたいなもんです。

Ⅰ型は体中、どこにでもあるんですが、Ⅱ型は前立腺や頭皮など限られた場所にしかありません。

 

フィナステリドがDHTの生成を抑える

さて、こっからプロペシアの話です。

プロペシアの有効成分フィナステリドはⅡ型の5α-リダクターゼの作用を阻害します

つまり、フィナステリドがいるとⅡ型の5α-リダクターゼはDHTを生成できなくなってしまいます。

これによって、DHTの生成が抑えられるので薄毛が改善するというわけです。

 

ちなみに、フィナステリドが前立腺肥大や薄毛の治療に使われているのは5α-リダクターゼの内、Ⅱ型にだけ作用するからです。

Ⅱ型は前立腺や頭皮にだけあるんでしたでしたよね?

だから、前立腺や頭皮のDHT濃度を選択的に下げることができるんです。

実際にフィナステリドを飲んだ人の頭皮のDHT濃度を調べると64%低下していました。

 

Ⅰ型の方まで阻害する薬でも確かに治療薬としては効くんですが、どうしてもそうなると副作用が大きくなってしまいます。

Ⅱ型だけでなくⅠ型も阻害するデュタステリドなどは、やはり副作用も強いようです。

番長
なんでもかんでも阻害するのではなく、問題のある患部にだけ効く方が副作用が少なくて済むんですね。

 

フィナステリドの阻害メカニズム(ちょっとマニアックな話)

フィナステリドの分子はこんな形をしています。

フィナステリド構造

これは一般にアザステロイドと言われる骨格です。

実はこの形がテストステロンとよく似ているんです。

 

5α-リダクターゼはテストステロンを一回パクっと食べて、DHTに変換してから吐き出しています。

ところが、よく似た形をしたフィナステリドがあると、5α-リダクターゼは間違ってフィナステリドを食べてしまいます。

フィナステリドとテストステロンはよく似てるんだけど、実際にはまったく別物なので、食べたはいいものの消化できなくてこまります。

まぁ、言ってしまえば5α-リダクターゼが食あたりを起こして機能しなくなってしまうような感じです。

(こういうメカニズムのことを阻害といいます)

 

なにやら小難しい話をしましたが、プロペシアの作用メカニズムをまとめると

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AGAの原因物質DHTの生成を抑えることで薄毛を改善する

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ってことです。

 

男性型脱毛症の改善以外の効果 皮脂の分泌抑制

僕がびっくりしたのは、フィナステリドを飲み始めてから皮脂の分泌が少なくなったことです。

以前は夕方になると顔がベタベタして気持ち悪かったんですが、フィナステリドを飲むようになってからは、夕方でもサラサラの状態がキープできています。

ブログにコメントをくれた方も、同様に「皮脂の分泌が少なくなった」とおっしゃっていましたし、ネット上でも同じ話をよよく耳にするので、フィナステリドには皮脂の分泌を抑える効果があると考えて間違いないと思います。

 

実は男性型脱毛症の原因物質DHTには、薄毛を進行させるだけでなく、皮脂の分泌を促す作用もあります。

顔や頭皮が脂でベタベタになるのもDHTのせいなんですね。

 

フィナステリドはDHTの生成を抑える作用があるということは・・・

フィナステリドのおかげで皮脂の過剰な分泌も抑えられたと考えられるわけです。

 

番長

これは実際にフィナステリドを飲んでみるまでわからなかったのですが、ちょっと嬉しい効果でした。

本当に常に洗顔シートを持ち歩いていないといけないレベルで脂肌だったので(^_^;)

 

 

プロペシアが効かない場合

プロペシアはAGA(男性型脱毛症)の治療薬なので、他の脱毛症には効果がありません。

例えば、円形脱毛症や粃糠性脱毛症、薬物による脱毛には効きません。

これらの脱毛症にはそれぞれにあった治療法があるので、そちらを試したほうがいいです。

というか、これらの場合は保険の適用になるものがあるので、病院に行くことをオススメします。

 

遺伝的にプロペシアが効きにくい人

あと、遺伝的にプロペシアが効きにくい人もいます。

 

ハゲやすいハゲにくいとプロペシアの効きやすい効きにくいには相関があって

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遺伝的にハゲやすい=フィナステリドが効きやすい
遺伝的にハゲにくい=フィナステリドが効きにくい

[/deco_bg]

となっています。

 

遺伝的にハゲやすい人はDHTへの感受性が強い人で、DHTが増加すると脱毛が進行しやすい人です。

だからDHTの生成を抑えるフィナステリドがよく効くわけです。

一方、遺伝的にハゲにくい人はDHTへの感受性が弱いです。

DHTが増えてもあまり薄毛が進行しません。

だからプロペシアでDHTの量を減らしてもあまり効果がないんです。

 

じゃあ遺伝的にハゲにくいはずなのにハゲちゃった人はプロペシアを飲んでも意味がないのか!?ってことになりそうですが、そんなことはありません。

番長
まぁ、何を隠そう僕が遺伝的にハゲにくいはずなのにハゲちゃった人なんですが(^_^;)

 

上に書いたとおり、プロペシアを飲めばAGAの進行はほぼ100%抑えられます。

だからプロペシアで進行を抑えている間にミノキシジルとか他の薬を使うことで薄毛の改善が期待できるんですね。

 

プロペシアはぶっちゃけ生えない

まぁ、こっから先がぶっちゃけた話なんですが、

プロペシアだけで満足のいくレベルまで回復する人はそう多くありません。

 

プロペシアの効果について『6割の方が改善』と書きましたが、実はこの改善の中には、中程度改善や、軽度改善も含まれています。

「見ればわかるよね」ってくらいはっきり回復した人は著名改善になるんですが、著名改善が割合いたのかは手に入るデータからはわかりませんでした。

ただ、AGA専門クリニックの先生から聞いた話や、ネットでの情報を総合すると、プロペシアのみでフサフサになる人は1割、多めに見積もっても2割くらいだと思います。

 

これはプロペシアが『守り』の薬であることが原因だと考えられます。

プロペシアは薄毛の原因物質DHTの生成を抑える効果があるんでしたよね?

そう、確かに抜け毛を増やす原因物質を抑えてはくれるんですけど、積極的に発毛を促してくれるわけではないんです。

 

臨床試験のデータから分かるように、薄毛の進行を止める効果はほぼ100%で、プロペシアは『守り』関しては非常に優秀です。

しかし、毛根に働きかけて毛が生えるようにしてくれる作用はないんです(´・ω・`)

 

ぜひ、ミノキシジルと併用を!

だから、より確実に薄毛を克服するには『攻め』担当の育毛剤が必要になってきます。

それに役割にぴったりなのがミノキシジルなんですね。

 

ミノキシジルもフィナステリドと同様、薄毛の改善効果が科学的に確かめられた物質です。

ミノキシジルは毛母細胞に直接働きかけることで、細胞分裂を促し、発毛を促進させる効果があります。

 

ミノキシジルとプロペシア。

『攻めの薬』と『守りの薬』の二つを併用していくことが、薄毛克服への勝利の方程式です。

プロペシアを飲んでいる方、あるいは飲もうと思っている方はミノキシジルとの併用を検討してみてください。

 

併用すべき治療薬まとめ

プロペシア(フィナステリド)と併用すべき治療薬をまとめました。

この組み合わせで治療した場合の薄毛改善率は80%を超えています

薄毛に悩んでいるのなら、ぜひチェックしてみてください。

⇒フィナステリドと併用すべき治療薬まとめ